「天使のゆりかご」

( 2 )



【東奔西走! 幻の材料を追え!】


 ――土曜日/夜――


「ずぇぇぇぇぇったい! あの乳牛メイドのしわざよ!!」
 見るも無残に爆裂した地下室を目の当たりにしたリカコは、見事に即座に最大限にぶちキレた。
 リカコの手から棚に置かれた公斗も、「これはひどい」としか言いようがない。
「まるで消毒されたかのようだ……」
「私の地下室は汚物じゃないわよ! とにかく! あのメイド、今度会ったらタダじゃ置かないわ!」
 地団太を踏んで悔しがるリカコ。
 現物の薬よりも、リカコ自身の精神に痛い目を見させて、協力させる作戦だとしたら確かにありえた。
「ま、逆効果だけどな。こいつには……」
「ちょっとー、なんか余裕じゃない、公斗?」
 じろりと公斗を睨みつけるリカコ。
「しばらくは解毒薬どころか、飲んだ薬を複製して研究することもできないってコト……あんた、解ってる?」
「……あ」
 薬棚も実験器具もまとめて吹っ飛んだ今の地下室に、残ってるのは頑丈な石畳の床と壁だけだ。あとは残骸。
 チェーンソーだけは見事に残っていたが、あんまり意味はない。
 公斗は、壊れかけた棚の上で地団太を踏んだ。
「あのデカ乳メイドぉッツ! 今度会ったら、泣いて謝らせてやるッツ!」
「……あんたの今の体質じゃ無理そうだけどね」
「ぐ……」
 リリィと名乗った、あのメイドの爆乳。
 別段おっぱい星人ではない公斗にとっても、本能的に反応してしまう危険がないとは言えない……
「……だったら、まずは解毒薬だ! 副作用だけ抑えるとか、そういうの!」
「都合いいわね……」
「やっぱり、できないか?」
「で・き・な・い・ワケないでしょうがっ!! 私を誰だと思ってんのよ!!」
 逆上して宣言したものの、すぐに冷静になって考え込むリカコ。
「とはいえ、もとの薬を複製しないと、解毒薬の研究はさすがに難しいわ。特に、ひとつだけ、他じゃ手に入らないレアな材料があるのよ」
「材料?」
 謎の吐き気が再び襲ってきそうになる公斗をよそに、リカコは目を閉じ、うなりながら勝手に話を進める。
「まずは……うーん……アレよ。ニンジン、ジャガイモ、ブタニク」
「ずいぶん簡単なんだな。まるでシチューだぞ」
「あッたりまえでしょ! これは私の脳細胞を活性化させる前提条件! ブタコマシチューの材料よ!」
「まぎらわしいんだよ!」
 とにかく! と、リカコは白衣のポケットからメモ帳を取り出し、公斗に押し付けた。
 自分より大きなメモ帳を抱えさせられた挙句、リカコにわしづかみにされて、玄関からポイされた。
「研究室の掃除しとくから! それ揃えてきて! おごりで!」
 バタン! とドアが閉まる。
 玄関先の小石にぶつけた腰をさすっていると、ようやくもとの大きさに戻った。
「痛てて……ったく、何が悲しくて地上最強の超人になったその日に、ブタコマシチューのおつかいに行かなきゃならねーんだよ……」
 とはいえ、リカコは言い出したら止まらないタイプだ。やり始めたら結果が出るまで止めない、むしろ結果が出ても止めない。そのせいでひどい目に遭ったことも少なくないが。
 そのおかげで、結構、退屈せずにも済んでいるのだ。
「しょうがねえなぁ」と立ち上がった公斗がメモ帳を拾い上げると、1ページ目に地図が書いてあった。
 近所の量販店の場所かと思ったが、ちがう。この住宅街から学校の方に少し行った先の、町で唯一の高層アパートだった。
「……? ……そうか、リカコ。俺に、他じゃ手に入らない材料とやらを取って来させるつもりなんだな!」
 公斗は俄然やる気が沸いてきた。
「見直したぜ、リカコ! おまえは単なるワガママ女かと思ってたが、ツンデレだったんだな!」
 喜び勇んで駆けていく公斗。


 その一方で、地下室の片隅できゅっきゅっとチェーンソーを磨くリカコ。
「おお、よしよし。怖かったわね。私が帰ってきたからには、もう大丈夫よ」
 タオルで拭った後、今度はハンカチで綺麗にしようとポケットに手を入れたリカコの指先が、かさっと紙片に触れた。
「ん?」
 広げてみると、そこには……

『常備用 材料メモ』
・ニンジン
・ジャガイモ
・ブタニク(コマ)
・シチューの素
・ブロッコリーはいらない

「…………あれ?」
 リカコの後頭部を、マンガのような冷や汗が流れた。




 部屋番号から察するに、そこは高層アパートの最上階だった。
 一階のロビーで、部屋番号を呼び出す。カギを持っていない人間は、内側から開けてもらうシステムらしかったからだ。
 モニターに映ったのは――
 ネズミのぬいぐるみだった。
「…………」
 さすがリカコの知り合いだ、とは言えない。
『……だれ?』
「あ、あぁ。島リカコの頼みで来たんだ」
『……わかった』
 ぼそりと言った後、すぐに映像は途切れてしまった。
 どうしたものかと立ち尽くすこと3分ばかり、エレベータが下りてきた。
 てっきり、ネズミのお面をつけた魔女みたいなのが出てくると思ったら……
「おまたせ~! 待ったぁ?」
 出てきたのは、セーラー服にミニスカートの金髪美少女だった。
「へ?」
「へ? ってなに? リチャコの知り合いだよね?」
「あぁ、いや……行き先しか知らされてなくてさ」
 公斗の言葉に、少女は不思議そうな顔をしたが、「まぁいいや」とエレベータに招き入れた。
 ゆっくり上がり始める鉄の箱。
 少女は、彼に背中を向けた状態で、うっとりと祈るように指を組んだ。
「あぁ……ずーっと待ってたんだ、私。あの子の研究が成功するのをね……」
「そ、そうなのか」
「地上最強の超人がいれば、私の目的も達成できちゃうからねぇ」
 戸惑う公斗に、ちらっと肩越しに目線を送る少女。
 彼女は突然、ぐいっとおしりを突き出した。
「え!?」
 むにっと、おしりが公斗に当たる。
 少女はくすくすと笑った。
「ねぇ……私の仲間になってくれる? …………ん?」
 誘惑するように語り掛けた少女の目が、点になる。
 一瞬のうちに、公斗の姿が消えたからだ!
 意図的に押し付けていたおしりはターゲットを失い、エレベータの壁にぶつかる。
「なっ! ど、どこに消えたの!?」
 ぎょっと目を丸くしたその時、今まさにエレベータの壁と密着しているおしりから声がした。
「ぐ、ぐるじい……」
「ん?」
 よくよくおしりに意識を集中すると、5センチぐらいの異物が挟まっている感じがした。
 確認のため、ぐりっ、とおしりを押し付ける。
「うぐっ! やめ……」
「……ちっちゃくなった、の?」
 少女は腰をひいて立ち上がる。ぽてっと公斗は床に転がった。
 身長5センチになった彼を、少女は指先でつまみあげた。
 まさしく、ドールサイズ。いや、それ以下か。
「ふーん……大きさはともかく、身体能力は向上してるのかな?」
「は、放せ! 事情は話すから放してくれ!」
 ちょうど、エレベータが最上階に着いた。
「……いいよ。全部、聞いてあげる」
 くすっと笑った少女は、公斗をミニスカートのポケットに入れると、外から手で押さえつけて歩き出した。
 彼がポケットの中でぺたんこに圧迫されている間に、少女はドアを開けて中に入る。
 ――室内は、異様な光景だった。
 部屋の床を埋め尽くすかのように、広大なミニチュアの町が用意されている。そこに住んでいるのは、ハムスター達だけのようだったが。
 家具と言えば、ベッドと机、それに写真立てを飾った棚ぐらいである。
「ふふふ。ま、気楽にね?」
 少女はポケットに閉じ込めていた公斗を取り出すと、ベッドに彼を放った。
 シーツの上で尻餅を突く彼の前で、不敵な笑みを浮かべた少女は、腰に手をあててそびえ立った。
「改めまして! 島リカコの友達、八分寺インテだよ。よろしく♪」
 八分寺インテ(はちぶんじ・いんて)と名乗った少女は、あからさまに勝ち誇った笑顔になった。
「いやー、リチャコも人が悪いなー。私の要求にはしばらく答えられない、とか言っておいてさ」
「く……っ。おまえ、本当に協力してくれるのか?」
「もちろん! 私と君は運命共同体だよ♪ ……もっとも」
 くるん、とインテはきびすを返した。
 何のつもりか解らない公斗の前で、後ろ向きになったインテは――
「……君が、私の仲間にふさわしければ、だけどね!」
 いきなり、ベッドに腰を下ろしてきた!
「うお……!?」
 どすんっ! と巨大なおしりにのしかかられる。
 仰向けに倒されたまま、全身を押し潰されていく公斗。彼の真上に座っているインテは、けらけらと楽しそうに笑った。
「あははっ♪ うーん、仲間よりも玩具の方がいいかな?」
 ぐりぐりとおしりを左右に動かし、尻に敷かれて身動きのとれない公斗をなぶる。
 一方、公斗は何とかしてインテの尻を押し返そうとするが、大の字に押し潰された状態では手も足も出せない。
「ふふっ……このまま、窒息させちゃおうかなぁ?」
 それまでベッドに腰掛けつつも、床につけた足にも分散されていた体重。足を床から浮かせ、全身の体重を公斗にかけていく。
 体も、顔も尻に潰されていく。
 視界いっぱいに広がった巨尻に、公斗の肺から酸素が搾り出されていく。
「歯磨き粉のチューブみたいに、からっからに搾りきってあげるね……!」
 インテは限界まで尻を押し付けたかと思うと、すっと立ち上がった。
 そして――
 勢いをつけて、座った。
「えーいっ♪」
「!!」
 高所から直撃する巨尻の一撃。
 すさまじい衝撃に、体よりも意識が耐えられず、一時的に記憶が飛んだ。


 ……気がつくと、公斗は見覚えのある大通りで倒れていた。
 インテの高層アパートに向かった時は夕方だったのに、今は妙に明るい。朝になってしまったのだろうか。
 しかし、なぜか人通りがないとはいえ、道路の真ん中だ。慌てて立ち上がって歩道に上がった時、頭上で声がした。
「おーい。ケガはない?」
 見上げると、そこには――ビルよりも大きなインテが立っていた。
 いや、ちがう。ここは部屋のミニチュアだ。自分が小さくなっているままなのだ。
「くそっ、何のつもりだ!」
「ふふふっ♪ 君はね、私の町の住人第一号なんだよ!」
 インテは笑いながら宣言する。
 構っていられない、と走り出した公斗は、5分と経たずに透明な壁に行く手を阻まれてしまった。
 それは、高さ50センチはある、巨大な壁。
 その向こう側で、しゃがみ込んだインテが、くすくすとからかうように微笑んだ。
「ふっふっふー。逃がさないよーだ。このミニチュアは今まで10年間、一匹もハムちゃんを逃がさなかった鉄壁の要塞なんだから」
「は、ハムちゃん……!?」
「君は私の玩具になってもらうことにしたの。……そして、いずれは」
 立ち上がったインテは、壁よりもさらにずっと高みから、公斗を見下ろした。
「この町の人間を……みんな小さくして、このミニチュアに閉じ込める!」
「なっ……!?」
「……って、今、決めた!」
 自慢げに白状されて、公斗はズッ転けた。
 がびん、とインテがショックを受ける。
「ほ、本気だよ? 本気なんだからね!?」
「いや、あの……なんか意味があるのか? それ……」
「…………」
 インテは、ふっと目を伏せた。
「……まぁね。でも、君には教えてあげない」
「…………」
「それにしても、リチャコ、ちっとも連絡して来ないね。君は私へのプレゼントってことかな?」
「……ふん。勝手に言ってろ」
 公斗がそっぽを向くと、インテもプイとそっぽを向いて、ベッドに潜り込む。


 照明が消えると、部屋の中は、ほとんど真っ暗になった。
 食らったダメージも影響するのか、なかなかもとの大きさに戻れない。
 公斗は、出口を探すためにミニチュアの町を歩き出した。
 ところどころで、クマのように大きなハムちゃんが眠っていたり、のそのそと歩き回っていたりするが、積極的に公斗を襲う様子はない。
 ミニチュアの町は意外と広く、端から端まで移動するには結構かかった。
 住宅街、学校、通学路……それに量販店や商店街あたりまで、見覚えのある町の風景が残っている。場所によっては、妙に縮尺が小さいエリアもあるが。
 でも……
 ひとつだけ、足りないものがあった。
「高層アパートがない……」
 町のどこからでも見えるはずのアパートが、見当たらない。
 インテは高層アパートに住んでいる。だから、それ以外の人間だけ縮めるつもりなのだろうか。
「ずいぶん、念の入ったことだな……」
「……きゅー」
 やや体の小さいハムスターが、路地裏から顔を出した。すりすりと公斗に体を寄せる。
「よせ、やめろ。俺は仲間じゃねえ」
「きゅー……」
 押しのけられたハムスターは、寂しそうに路地裏に戻っていく。
 その後ろ姿を睨んでいた公斗は、その行く先が、ちょうど高層アパートがあるはずの立地だと気づいた。
 しかし、そこには普通の一軒家しかない。どこにでもある、何の変哲もない、住宅街だった。
「…………」
 そして、その中の一軒だけ。
 ハムスターが荒らさないように、壁で区切ってあった。
「この家……」
 カーテンの隙間から差し込んだ月明かりが、一軒のミニチュアを照らした。
 壁際の棚に飾られた、写真立ても。
 写真に写った、幼い少女の後ろにある家は、保護されたミニチュアの家にそっくりだった。
「……八分寺……」
 なんとなく、インテの「目的」と、この町に人間を集める意味が、解った気がした……。
「インテ様は、幼い頃の思い出の詰まった町を、このミニチュアの中に取り戻したいのだ」
 隣に立ったそいつの言葉に、公斗は頷いた。
「ああ、俺にも解った……主人思いなんだな、ハムスターのくせに…………………………」
「む? どうした?」
 きゅむっ、と小首を傾げる――ハムスター。
「うわぁぁぁぁああああああああああ!!! ハムスターが喋ったぁぁああああああ!!!」
「我々からすれば、人間が小さくなることの方が驚きだが」
「お、おまえ! いや、おまえら! リカコに実験でもされたのか!?」
「当たらずとも遠からずだな。私はアーノルド。初代ハムの子孫と、この町に5年前に訪れた天才ハム。その末裔が我々だ」
 じりじりと近づいてくるハムスター「達」。
 いつの間にか、町中からぞろぞろとハムスター達が集まっている。
「く、来るなー! 寄るな、こっち来るなー!」
「む! 待ちたまえ! その区画に入っては危険だ!」
 保護された区画の壁は思ったよりあっさり倒れた。
 しかし、その直後!
 うぃーんと家が左右に分かれ、地下からリカたん人形がせり出してきた!
「いかん! 最終防衛ラインが発動したぞ! 総員、客人を守れ!」
「「「きゅーっ!!!」」」
 ハムスター達が一斉にリカたん人形に突撃していく。
 身長15センチのリカたん人形は、すらっとした脚と華奢な腕、そして口から出す怪光線でハムスターと激闘を繰り広げる。
「……ど……どうなってんだ……?」
 もはや、数分前に知ったインテの思いとか、どうでもいい展開である。
 ハムスター達とリカたん人形が一進一退の激戦を披露するのを、公斗は、ボーゼンと見守るしかなかった。




 で。朝。
 げっ歯類と無機物の戦いは早朝頃になってようやく決着がつき、壊れたリカたん人形をよそに、ハムスター達はヒマワリの種で祝杯を挙げていた。
 アーノルドに、ぽんと肩を叩かれる。
「感謝する。あの家の中は、タネの隠し貯蔵庫だったのだ」
「俺なんもしてねーし、そもそも目的が変わってんじゃね?」
「む、そろそろインテ様が起きる。撤収だ、撤収!」
 きゅーっ、と歓声を上げて町のあちこちに散っていくハムスター達。
 直後にインテが起き上がったため、公斗だけがヒマワリの種の周りに取り残されていた。
「え? おい? ちょっと!?」
「……ん……? 君、ヒマワリの種が好きなの?」
「ちが……!」
 否定したかったが、ここで否定したら必然的にハムスター達が疑われる。
 公斗はため息をついた。
「……八分寺。話がある」
「ん?」
「おまえ、このアパートが建つ前……住んでた家を、取り壊されたのか?」
 ぴくっとインテの眉が動いた。
 立ち上がって、プイと顔を背ける。
「……ずいぶん勘がいいね。でも、だったら、なに?」
「俺はおまえのこと、嫌いじゃない」
「…………は?」
「俺も手段は選ばない方なんだ。だからリカコの改造プランも受けた」
 結果がコレなんだけどな、と公斗は苦笑した。
「俺の目的が果たせた後は、おまえに協力してもいいと思ってる。許される範囲で、だけどな」
「……君に何ができるの? 縮小体質のくせに?」
「リカコ次第だな。もう一度、あの薬……超人薬ってのを作れば、そいつを再分析して、体が小さくなる副作用だけを抑える薬ができるかも知れない」
 公斗の言葉に、インテは口をつぐんだ。
「…………」
「そのための材料を、もらいに来たんだ。よかったら、くれないか?」
「…………責任、とってくれる?」
「え?」
 インテは聞き返した公斗を無視して、机の引き出しからハサミを取り出すと――
 金色の髪先を、5センチほど切り裂いた。
「……!?」
「あげる。……その代わり、約束して」
 すっ、とインテは小指を公斗の前に差し出した。
「あなたの目的が済んだら、私の番だからね。……ちゃんと、覚えといてよ?」
「……あぁ、解ってる。約束だ」
 小指に手を重ねる公斗。
 ふっと嬉しそうに微笑んだインテは――次の瞬間、彼をつまみあげた。
「さぁ――って、と! 昨日は着替えないで寝ちゃったんだよねぇ。一緒にオ・フ・ロ・なんてどう?」
「え!?」
「ま、断っても連れてっちゃうけど、ふふふ♪」
「ちょっと待て――!」
 インテは鼻歌を歌いながら、バスルームのカゴに公斗を放り込む。這い出すよりも早く、上着やら、ブラジャーやらが降って来て、頭上を覆い尽くしていく。
 最後に、巨大なパンツがのしかかってきた時、公斗は自分がさらに小さくなった気がした。
「……あれぇ? どこ行ったのかなぁ?」
 パンツの下からなんとか這い出して見上げたインテは、本当に大きくなっていた。
 今の大きさは、だいたい……1センチぐらいか?
「あれ? ちっちゃくなったの?」
「好きで縮んでるわけじゃねーよ!」
「ふぅーん……そういえば、最初に縮んだ時は、おしりをあてた時だっけ……」
 クスッ、とインテは微笑んだ。
「ねぇ、君……限界に挑戦してみない? えっちぃこと、してさ」
「ぜ、全力で遠慮する!」
「むー。残念」
 インテは肩をすくめたが、ひょいと指先で公斗をつまみあげた。
「ぅゎー!」
「ま、お風呂に入るぐらいなら、大丈夫だよね?」
 公斗の抗議も空しく、インテはバスルームの奥に進む。


 結局――
 公斗は、初めて1000倍サイズの女巨人を見たのだった。


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